泡コーヒーとナイトロコールドブリューコーヒーの違いって何?
食品産業新聞の“泡のコーヒー”定番化へ 若者人気・夜需要を獲得、各メーカーの提案相次ぐがヤフーニュースに取り上げられました。
泡コーヒーといってもいろいろあります。
- ナイトロコールドブリューコーヒー(Nitro Cold Brew Coffee)
- ニトロコールドブリューコーヒー
- ドラフトコーヒー
- ニトロコーヒー
- ナイトロコーヒー
- コールドクレマ(COLD CREMA)
- コールドクレマコーヒー
- ワク泡コーヒー
実は同じものだったり、全然意味が違うものがあります。
その辺整理したいと思います。
ナイトロコールドブリューコーヒーって何?
ナイトロコールドブリューコーヒーは、英語でいうとnitrogen(窒素)を使ったcold brew(コールドブリュー、水出しコーヒー)のことです。ですが!
重要な点としてはただ、「窒素を使った」という点ではなく、その窒素が液体窒素という点にあります。
ナイトロコールドブリューコーヒーは、液体窒素を利用します。
液体窒素の沸点は−196 ℃、つまり、液体窒素が一度空気中やコーヒーの中へ出されるとその瞬間から勢いよく気化して窒素ガスになります。
その気化のチカラを利用してコーヒーを混ぜ合わせることで、とてもクリーミーな泡のコーヒーができあがります。
このクリーミーな泡は、液体窒素の気化の圧力を利用して初めて作ることができる泡というのは覚えておきたいポイントです。
ナイトロコールドブリューコーヒーと同じ意味のものは?
ニトロコーヒーは同じ
窒素の英語「nitrogen」はナイトロジェンが近い発音ですが、nitroだけだと日本語では「ニトロ」と呼ばれることが多く、ナイトロコールドブリューコーヒーと呼んだり、ニトロコールドブリューコーヒーと呼んだり、日本語訳がバラバラになっています。
スターバックスは、公式サイトでも書いてある通り、ナイトロコールドブリューコーヒーと呼んでいますね。
後は、コールドブリューが長いので省略されている場合があります。
要は、
- ニトロやナイトロとつくものは同じ
- コールドブリューのありなしは同じ
と考えてOKなので、
- ナイトロコールドブリューコーヒー
- ニトロコールドブリューコーヒー
- ナイトロコーヒー
- ニトロコーヒー
これらは全部同じ意味です。
ドラフトコーヒーは同じ
ナイトロコールドブリューコーヒーと同じものに、ドラフトコーヒーがあります。
同じなのですが、ドラフトコーヒーはドラフトビールのイメージから付けられた名称です。
ドラフトビールのドラフト(draft)は、樽から「汲んだ」ビールという意味があるため、非加熱状態のビール、つまり生ビールのことです。
液体の上にキメ細かで美味しそうな泡というイメージがドラフトにはあり、ドラフトコーヒーと誰かが呼び出しました。
つまり、同じ意味ですね。
コールドクレマコーヒーは違う
コールドクレマ(COLD CREMA)は別物です。
見た目的には同じく泡のアイスコーヒーではあります。
しかもコールドクレマは、一応窒素を利用してコールドブリューしています。
では何が違うのか。
ナイトロコールドブリューコーヒーとコールドクレマコーヒーの最大の違いは窒素を利用していないことではなく、液体窒素を利用していないことです。
液体窒素をいれるタンクがなく、コンパクトさが売りのサーバーです。
どうやって泡立てるかというと、「空気を取り込んで」泡立てます。
理科の授業で習ったかもしれませんが、空気は窒素が約78%、酸素が約21%、その他が約1%の割合で構成されています。
つまりほとんどが窒素ということなので、一応窒素は利用しています。
ただし、液体窒素で実現できるような気化のチカラは利用できないため、要は単にかき混ぜて(撹拌して)泡立てたコーヒーということになります。
泡のきめ細かさは当然落ちるということですね。
ワク泡コーヒーは違う
ワク泡コーヒーもナイトロコールドブリューコーヒーとは別物です。
ワク泡コーヒーというのは、「ワク泡」で大売出し中のサントリーの新商品ですね。
これも上と同じで空気で撹拌させるので、ナイトロコールドブリューコーヒーとはとは違います。でもコールドクレマコーヒーと同じ仕組みですね。
これは乾電池2本でどこでも泡立てることができるので、便利ですね。
まとめ
泡コーヒーは2種類あります。
液体窒素を利用して泡立てている泡コーヒー
- ナイトロコールドブリューコーヒー
- ニトロコールドブリューコーヒー
- ドラフトコーヒー
- ニトロコーヒー
- ナイトロコーヒー
空気を利用して泡立てている泡コーヒー
- コールドクレマ(COLD CREMA)
- コールドクレマコーヒー
- ワク泡コーヒー
ちなみに小さなカフェとかでは、よく調べずにネーミングしている場合がすごく多いので、上の意味でも違うものだったりするので注意しましょう。
ちなみに家でもエスプーマがあればCO2を利用した泡コーヒーが作れます。
おわりに
夏はコーヒー業界にとって売り上げが落ちやすい時期ですが、ナイトロコールドブリューコーヒーが流行ればコーヒー屋さんにとっては売り上げUPになりますよね。
でもどの業界もそうですが、コーヒー業界はとくにポジションの取り合いがひどいですね。
もうちょっと協調性をもって製品を作りをしてほしいところです。
これがわかり辛さにつながっており、大きく流行るものも流行らないですよね。